願成就寺 「木の中地蔵尊」の大法要
昨日(9/22秋分の日)、「木の中地蔵尊(国の重要文化財)」の年に1度の御開帳大法要が願成就寺で行なわれ、私達もお参りに行ってきました。
「木の中地蔵尊」が祀られているお堂は、観音山表参道の石段を上がったところにあります。
11時から法要が始まり、13時から護摩焚き、そしてその後大福餅まきが行われました。
地元の方をはじめとした大勢の方が見守る中、厳かに護摩焚きがとり行われました。
下の写真は大福餅まきの様子。
下の写真の前にいらっしゃるのは、前立ちとなっておられる満願寺地蔵尊。その後ろにおられるのが木の中地蔵尊です。
木の中地蔵尊は、1本の木から3体の地蔵尊を切り出したその中間の部分から彫り出されたことから「木の中地蔵」とよばれ、古くから「木の本地蔵」(木の根本に近い部分)と兄弟地蔵といわれています。
いずれの地蔵尊も子どもの守り本尊で、ひきつけ・てんかんなどに絶大なご利益があり、祈願をすればこどもの病が治るとされ、今日までその信仰が脈々と受け継がれて参りました。
木の中地蔵尊が彫られ安置されたのと時を同じくして、日本の国教を仏教と定められた聖徳太子は、仏教の布教を目的に近江の国(滋賀県)に48ヵ寺建立の誓願をたてられました。そして近江八幡に最後の寺が完成し、「願いが成就した」と太子によって名付けられたのがこの『願成就寺』です。
その折に周辺の村人たちに中国から伝わった数珠玉製作の技術を伝授されたといわれています。
ここに日本で最初の数珠作りの礎が築かれ、今日まで脈々と受け継がれて参りました。
伝統を受け継ぎ、守り続けることの大切さを改めて感じ、身の引き締まる思いで願成就寺をあとにしました。
サクライ